コンサル転職者の前職10パターン~外資戦略コンサルは中途の方が入りやすいのか?

コンサル転職者の前職10パターン~外資戦略コンサルは中途の方が入りやすいのか?

外資系戦略コンサルは、転職か新卒どちらのほうが入りやすいのでしょうか?という質問を頂きました。回答は、「ケースバイケース・市況と転職前の前職次第」です。あとは、仮に長居してコンサルファームでパートナーを目指す、などの場合は、”新卒ばかり出世競争で優遇される問題”の有無についても、調べておきましょう。

東京大学大学院 経済学研究所 Kさんより質問

外資系の戦略コンサルは、新卒より中途のほうが入りやすいのでしょうか?
また中途ではいるため、どんな能力が評価されるのでしょうか?

講師による回答:ケース・バイ・ケース~入りやすくなったとはいえ、外資系戦略コンサル転職は、職歴+学歴が重要

学歴が良くても、職歴が怪しく転落する人々も存在

人と市況によりケリです。新卒の方が入りやすい人もいますし、新卒では無理でも、新卒で入った企業での経験を活かしてコンサル転職を果たす人もいますし、新卒の学歴が足りなくても最初の仕事で活躍して海外一流MBA留学を経てコンサル転職を果たす人もいます

逆に、新卒時点での学歴は十分でも、不幸なキャリア選択ミスを重ねてレジュメが”怪しい人”になってしまい、”まともなトップティアファームでは怖くて採用できないヤバめのレジュメ”になってしまう人もいます。


外資コンサルにしても外資金融にしても、新卒も転職もご存知のよう、トップティアグローバルファームに関していえば、一般的には非常に狭き門です。ただし特定のカテゴリーに属する人たちにとっては、新卒もコンサル転職枠も随分増えたため、一昔前のような”一部の天才・秀才だけ行ける特別なエリート会社”ではなく、その敷居はずいぶん低くなりました。

いまから約20年前に、第一次コンサルブームが訪れた2000年前後の時は、数人のポストに、数千人の所謂良い大学の学生が殺到していましたが、いまでは大手各ファームが10人、20人と採用するので、全体でのパイは100人を超えています。

中堅ファームを入れればその枠は数百人に、総合系や日系、コンサルの定義を果てしなく広げれば、数千人規模に広がりますが、以下では当サイトの読者層を鑑み、トップティア戦略ファームを前提に話を進めます。

現在、どのファームも空前の活況と人手不足でバーを低めて中途採用を拡大しており、(そして高速回転で退社していく)、コンサル転職市場で求人需要が強く、一部のコンサルティングファームはヘッドハンターに年収の4割をフィーとして払う(通常3割か、25%)ほど、コンサル転職採用市場も非常に強いのが現状です。

しかしながらリーマンショックやITドットコムバブル崩壊の時などコンサル需要が大幅にカットされたときなど、市況によっては、中途採用のウィンドウが閉じ、新卒採用しか道が無い時もあります。

一応表向きは各社ともに“いい人がいればいつでも採りますよ。”とか言うケースが多いですが、これは“今、わが社は人を採用できないほど苦しい”というメッセージを市場に放たないための苦肉の言い回しなのです。

不況時にコンサル中途採用は凍結されるが、コンサル新卒採用は常に継続~「新卒えこひいき問題」に要注意

これに対し、新卒採用はよっぽどのことがあっても採用が続けられます。
これは一旦採用を凍結すると、新卒市場でのイメージが急落する上、社会的に“困っている”というメッセージを送ってしまいブランドイメージが後退するためです。

なお新卒か中途を考えるもう一つの視点として、”その会社は中途もきちんと公平に扱ってくれるか”という”新卒ひいき問題”もきちんと見ておきましょう。これは日本企業特有の風習なのですが、”新卒で入ったほうが会社へのロイヤリティが高く、辞めずにファームの成長にコミットしてくれる”といった前近代的迷信を持っている会社も、実は結構あるのです。

会計系Big4や一部セカンドティア戦略ファームなど、どのファームの在籍者も押しなべて「新卒が優遇されている」と嘆息しています。(ですが、どうせ数年で転職するつもりで入るのなら、その間の新卒優遇云々はあなたの判断軸にとって優先順位が高くないはずで、そう気にする必要もないと思いますが)

加えて、会社の上層部が、新卒東大院卒で占領されていないか、パートナーたちのプロフィールをチェックしておくのも、そのファームの人材登用カルチャー理解に役立ちます(中には有力パートナーが東大理系以外はアホだと思っており、大半を自分の研究室周りで固めて、”ダイバーシティ”をうたうために”下々の大学・学部”から少々、、みたいなファームもあるのです)。

中途採用で求められるもの: 学歴+職歴

それでは、中途市場で戦略コンサル(トップティアおよびセカンドティア、つまりMBB, カーにー、ベルガー、ADL))に転職するにはどのようなスペックを兼ね備えておく必要があるでしょうか。

現実的に申しますと、(所謂)一流大学を出ている必要があります。一時は圧倒的に東大の理系や法学部ばかりでしたが、今は京都大学や一橋大学、慶応、早稲田も増えています。なお時には中央大学や同志社大学といった中堅大学からも、至極稀ですが、前職での活躍と経験を買われ、入社されたかたもいます。

また仮に学部での学歴が弱くても、海外MBAでトップ10校に入ることで学歴的に再チャレンジできるポジションにご自身を置くことが可能です。

実際、日本の”そう有名ではない女子大”や所謂一流校でない大学出身の方で、奮起してスタンフォードやウォートンを経て、コンサルマーケットに転出してくる方も数多くいらっしゃるのです。

大学受験の時はまったく勉強するモティベーションが低く潜在力を発揮しなかった方で、社会人になって向学心と勉強に目覚め、一流MBAの学位でコンサル転職を果たす人もたくさんいらっしゃいます。

コンサル転職に望ましい、学歴以外の職歴とは?~新卒コンサルが持たない、「日本企業の泥臭い組織を動かす地に足ついた実務家の経験」

では、そもそも学歴を満たしている方が大半の競争環境の中で、中途転職に向けて職歴でどのように差別化をするかを語りましょう。

まず事業会社でPLに責任を持ってビジネスをまわした経験は非常に役立ちます。

大企業で意思決定がどのような機関を通じ、どのような根回しを経て、どのような社内政治を踏まえて下されていくのか、また戦略をオペレーションに落とし込む上でどのような泥臭い作業が必要なのか、また多くの人員を束ねるリーダーシップ、コミニュケーション能力、信頼を勝ち取る方法、など等を経験している方が、コンサルタントになっても地に足の着いた提言を掛けますし、社内でも使い勝手のいい人になります。

またご自身がいらっしゃった産業や職能分野でのコンサルティングプロジェクトで、御自身のイニシアティブを発揮しやすくなります。

コンサル転職後に活躍していた、コンサル中途転職者の前職10パターン

具体的に私の知っている事業会社出身者で外資コンサルで大活躍されていた先輩像を紹介しましょう。

例えば

①「前職からプロジェクトをたくさん獲得するケース」
国内大手通信会社で若い頃からマネジャー職を任され30前半でコンサルファームのマネジャーポジションで入社し、ご自身の古巣から着実にケース(プロジェクト)を獲得してファームの収入に貢献していたYさん。ただしコンサルとしてのスキルは全くなく、スコープも区切らずとにかく案件を取りまくってくるので、その下で働くマネジャー以下は悲惨。

②「総合商社仕込みの、ウェットな人間関係で人回しが上手いタイプ」
私の所属していた米系戦略ファームには伊藤忠出身者が複数いました。BCGなどにも、大勢の商社、銀行出身者が流れています。

③「コンサルクライアントの大口である自動車メーカー出身者」
コンサルプロジェクトを多く発注してくれる、トヨタやホンダ出身者の方もいらっしゃいました。クライアント先の内部事情を人間関係と予算の通し方、キーマン含め全部知っている人は、やはり強いのです。

④「官僚出身者」
官公庁出身者が結構いるのも、コンサルのクライアントとして官公庁が結構大きいからかもしれません。また、官僚の未来に不安を覚え、コンサルに転職する人も大勢いらっしゃいます。(ただし官僚カルチャーにどっぷりはまるまえに転職しないと、ひたすらリスクを避けて誰も読まない文書を長々つくる、ビジネスセンスゼロの浮世離れした、官庁規制対策しかできない人になってしまう)

⑤PEファーム出身者(大抵所属PEファームが解散するか、解雇の憂き目に遭ってコンサルに舞い戻ってきたケースが多かった気がしますが。。)(ただ日本はバイアウト市場は大きくなりませんでしたが、コンサル市場は大いに成長したので、パートナーとしてキャリーがたくさん入ってくるのでもない限り、大手コンサルのアソシエイトパートナーの方が、実は給料が良かったりするケースもたくさんあります。

⑥会計士
会計士の仕事は過去の数字の分析で後ろ向きで、もっと未来志向の前向きの仕事をしたかった、、みたいなことをおっしゃりながらコンサル転職志望される方はたくさんいらっしゃいます。会計士上がりのコンサルが多いのは、会計士としてのキャリアが評価されたというよりかは、会計士になったはいいがあまり面白くなかったうえ、会計士の仕事も将来AIにとってかわられる部分が多く心配なので、自発的に基礎的能力の高い若者が転職してきた、というケースが多いです。

⑦GEやNTTグループなど、大手企業
コンサルをMBAみたいにとらえて、修業的に数年過ごすタイプです。実際に、この両社から転職してきたコンサル転職組は、数年後に古巣の企業に出戻っていきました。コンサルを数年間の”戦略コンサル脳を高める勉強期間”として位置付けたコンサル転職ケースといえるかと思います。

⑧他のコンサルティングファーム出身者
大抵、いわゆる下位ファームから上位ファームへの、ブランド向上とクライアントの質向上を意識した、上方転職志望者は後をたちません。なにせ下位ファームや総合系、会計系は「上位戦略ファームが予算的に断った安めの案件を、より多くのコンサルを長らく働かせることで拾う」ことも多いので、同じ以上の仕事をしても、ブランドがない分、実働で穴埋めしなければならないのです。「もっと大きな戦略ケースに参画したい」という理由で、DやらPから戦略ファームへの転職志望者がどれほど多く、当セミナーに訪れることか!


⑨「自営業出身者」異色なところでは自営業から20代後半で見事、外資コンサル転職に成功された稀有なケースもありました。これは力のあるパートナーが、「この人面白いから」みたいに、学歴というより地頭採用で一本釣りみたいなケースも、極めてまれですがあるにはあります。(まぁ、海外のトップ大学の卒業生ではいらっしゃいましたが)

⑩「新卒でコンサル就活失敗したが、大手日系企業の海外勤務で経験を積み転職」
また、新卒でコンサルは全滅したものの、日系企業の海外部門で長らく働いたのちに、30代前半でトップティアのコンサルファーム(業界4番手くらいのところです)に転職成功した女性がいます。

彼女はアメリカで買収先とのPMI(Post Merger Integration)の過程で様々な民族の同僚と働き、リードした経験や、働かないオジサンだらけの国内企業で”日本企業の典型的な組織の論理””泥臭い人間関係の実態”を経験したことも、プラス評価でした。(もちろん、彼女は某一流国立大学卒業で学歴はクリアしている、というのが前提条件なのですが。)

若いころの海外勤務経験は、様々なオプションを広げてくれるので、この手の苦労は買ってでもしましょう。

コンサル中途転職ならではこそ出せる、付加価値がある~新卒コンサルのコンプレックスとは?

ともあれ外資コンサルへの転職に有利になるキャリアとしては、ブルーチップの大企業の、出来れば財務部や戦略企画部など全体を見渡すポジションにいつつ、現場でプロジェクトを回すといったオペレーションの経験がミックスされていれば、当該業界への転職の際に有利に働くと言えるでしょう。

総じてコンサルしかやっていないコンサルタントで、現場でゴリゴリ顧客と膝を突き合わせて汗を流すプロジェクトに長期で送り込まれた経験が無い場合、いつまでも戦略のインプリメンテーションの部分で非現実的な、“浮ついた提言”しか出来ずない自分に内心コンプレックスを感じて、転職して実業側に回る新卒コンサルも非常に多いのですから。コンサルも今や、200ページの立派なパワーポイント渡してハイ、の世界ではありません。

ベインやマッキンゼー、LEKなど一部の戦略ファーム以外は、クライアント先に常駐して実際に戦略実行を支援する”高級人材派遣業化”していることもあり、日系企業での現場の泥臭い経験+高学歴のセットの方が、単に新卒でそのままずっとコンサルやっているよりある意味、クライアント受けが良かったりもするのです。

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