コンサル転職の面接で、将来ビジョンが聞かれます。どのようにこたえられるでしょうか?
まず第一に、「ここでずっとコンサルをしています」というのは白々しく、またSelf-Awarenessが低く、青臭い印象を与えてしまいかねません。
もちろん”二週間後にやめます”では困りますが、自分が何を成し遂げるためにコンサル、そしてこのファームを志望されているのか、当然ストーリーが必要です。
言い換えれば、何をできるようになり、何を得たらコンサルから次のステップに移るのか、自分のことを分かっているのが望ましいのです。それは、自分のキャリアパスに納得感と目的意識があるときにこそ、人は目の前の仕事に充実感をもって全力で打ち込めるからです。
コンサル転職後、すぐに辞める話をすると採用されないのでは、と心配される方がいますが、これもバランス感覚です。
前述のとおり、もちろん1年でやめます、と力強く宣言されてもコンサルファームとしては慈善事業ではないのでこまりますが、10年絶対います、といっても嘘くさいものです。
コンサルファームとしても、とくにマッキンゼーで顕著ですが、数年で辞めても、各界で活躍するアルムナイとしてマッキンゼーマフィアを形成し、その転職先でマッキンゼーに仕事をくれるのも大変ありがたいことなのです。
そんな中、コンサル転職後の転職先ビジョンとして多いのが、投資に転身される方はプライベートエクイティ、また経営側を志される方は事業会社の戦略企画室や社長室がポピュラーでしたが、最近はソーシャルアントレプレナーを目指される方や、急速に伸びるネット系企業に経営陣として入られる方など、様々です。また2020年台に入る前後から、起業で成功というのが最も人気の選択肢に急浮上してきました。
どのような「コンサル転職後のビジョン」を語られるにせよ、大切なのは「将来のキャリアビジョンと、今回コンサルに転職することのストーリーとしての一貫性・整合性」があるかどうかです。
コンサルを踏まえなければいけないキャリアなのか、それともコンサルに行くことで遠ざかるキャリアなのか、それともコンサルをやること自体がキャリアの目的化しているのか、それは個別に様々です。
くれぐれも将来のキャリアビジョンに照らし合わせて、「それだと、コンサルじゃないよね、他のところ行ったほうがいいのでは?」とならないよう、ストーリーを練りこまれたうえで面接に臨まれてください。