IT部門を軽視するなかれ
「社用車の運転手さんとか毎朝掃除に来てくれるおばさんとか、そういう人にも礼儀正しく誠意をもって接するのが私のモットー」という、意外な話を聞いたことがある。なぜ意外だったかというと、それが筆者がプライベートエクイティ面接をしたとき、創業パートナーから聞いた話だったからである。
プライベートエクイティ転職を目指すだけで、あなたは能力も野心も高い、鼻息荒いエリートのはずだ。無事転職して花形の投資チームに入れば、同じチームのメンバーやパートナーたちと仲良くし、残りの時間は案件ソーシングなどのために社外で人間関係構築に勤しむだろう。
プライベートエクイティファームには他にもIT部門や秘書、その他アドミスタッフがいるが、社内ですれ違えば挨拶こそすれ、下手をすれば年に回も会話らしい会話をしない、という場合がほとんどになるのが実態だ。
しかし筆者の実体験上、決してそうあってはならない。とりわけプライベートエクイティファームのIT部門は、とてつもない「インテリジェンスコミュニティ」を形成しているからである。
羽振りの良いD氏の裏と表
...