アーサーディーリトルの5大特徴とは?
世界最古のコンサルティングファームともいわれるアーサーディーリトル。チャプタ―イレブンやアルトランによる買収、MBOを通じた再独立など様々な過程を経ながらも、オフィスがついに虎ノ門37森ビルから汐留シティセンターに移るなど、着実な成長を(スローペースながらも)続けています。そんなアーサーディーリトルの他ファームと比べた特徴を解説します。
1.いい人が多い~理系大学院研究者肌カルチャーの、草食系羊型人材?
いい人が多いコンサルティングファームといえば、ADLやベインがよく上げられます。いい人の中身が変わってくるのですが、基本的に若手パートナーのスター選手が東大理系院卒であり、同様のバックグラウンドの新卒を採用することが多いです。またアグレッシブな人より、日本的な協調性のあるソフトな物腰が好まれます。
2.製造業x技術の重視
上記の日本的なソフトな物腰は、そのクライアントベースにも関係しています。大規模なトップティアファームに比べてその規模が2割程度のADLでは、他の小規模ファーム同様、注力する分野が必要です。
そんななか、ADLは伝統的に製造業と技術を重視しており、クライアントも製造業が多くなります(しかしながらパートナーの得意分野によっては、製薬や通信、食品の案件も多い)
3.改善の兆候はあるが、古巣の上が詰まっている
穏やかな人、研究者肌の人が多いからか、コンサルファームの中では長く勤務する人が多いです。アップオアアウトの殺伐とした雰囲気もなく、長い目で成長させようとしてくれるファームです。
しかしながら居心地がいいからか上が詰まっており、また拡大志向より安定志向が強いからか、外部からパートナークラスを引っ張ってくることに及び腰な傾向があります。ファームの規模拡大や急速な成長を志向する人には、他ファームに比べスピードの遅さを感じるでしょう。
4.日本オフィスは若手も裁量が大きい
これは小規模ファームならではの特典ですが、ローランドベルガー同様、若手に大きな裁量と責任ある仕事が回ってきます。
またADLジャパン特有の機会なのですが、日本オフィスが独自にシンガポールに拠点を構えて東南アジアのクライアント獲得にも乗り出しており、ドメスティックなイメージと異なり意外とグローバル案件の機会も経験できるのも、ポジティブな特徴です。
5.アルムナイの仲がいい
人選のところでの人柄重視のおかげで、新卒・中途ともに穏やかで優れた人柄の人が多いです。外部に転出したのちに出戻りをするコンサルタントも複数いて、
若いパートナーの組織成長志向も強く、古くからの良さを残しながらも新たな挑戦ができる、変革点にあるファームだといえるでしょう。