慶応生の資産運用会社志望動機!「将来は環境関連ビジネスをしたいが、現実的か?」

慶応生の資産運用会社志望動機!「将来は環境関連ビジネスをしたいが、現実的か?」

日本の環境市場に対して、意図的にお金を流しこむことで、環境に関する日本企業の活動を活性化させたいと考える慶應義塾大学の就活生。Strong Careerの講師が今後のキャリアについてアドバイスをしました。

慶應義塾大学 商学部 MHさんの方より質問

私は将来、漠然とではありますが、環境関連の仕事をしたいと考えています。特に新エネルギーにはとても興味があり、今後エネルギー需要が急激に伸びる可能性のあるBRICSを始めとする発展途上国において、いち早く新エネルギー発電システムを導入し、世界のCO2排出量削減に少しでも貢献する、というのが私の(今のところの)人生の目標です。

以前、とある原発のひび割れ隠蔽事件が内部告発されたのを契機に、当該原発が数基停止したため、当時受験生として毎日自習室にこもって勉強していた私は、サウナのような環境で汗をダラダラ流しながら勉強せざるを得ませんでした。

この事件以来、日本のエネルギー政策や環境政策に興味を持つようになり、アメリカへ留学した際には、コンプライアンスから新エネルギーに至るまで幅広く勉強しました。帰国後も、環境ベンチャーで数ヶ月間インターンシップに参加したほか、日々環境関連の情報収集に努めています

しかし現時点では、日本が環境問題に対して積極的に取り組んでいるとは言いがたい状況であると思います。

そもそも日本政府は環境問題に取り組みに消極的であり、国民の環境に対する問題意識も低く、なにより企業は、一部の企業(シャープなど)を除いて、環境市場に参入する動きが欧米諸国と比較して鈍い、というのが現状です。

そこで私は、日本の環境市場に対して意図的にお金を流しこむことで、環境に関する日本企業の活動を根本的に活性化できないか、と考えました。つまり、環境ファンドを創設するということです。そのために、大学卒業後は一旦金融機関に身を置き、資産運用について学びたいと考えています。

ただ、そもそもこの筋書きが現実的なのか、仮に現実的だとしても新卒で資産運用に携われる金融機関が存在するのか、資産運用ではなく他のより重要なスキルを身につけるべきなのか(それが何なのか、今はまだ明確にわかりませんが)といった疑問に、いつも悩まされています。この話について、率直にご意見頂ければ幸いです。

講師からの回答

ユニークな御質問ありがとうございます。自習室で電力不足で空調が聞かなくなった体験が、BRICSでの新エネルギー発電システムへの志望動機になった、というのが事実でしたら、貴方の類まれな問題意識とグローバルパースペクティブに心から拍手を送りたいと思います。

またその後の学業やインターンの内容とも整合性が取れており、一貫した行動に裏打ちされた問題意識に敬意を表したいと思います。

まず回答ですが、この筋書きは非現実的でないにせよかなり遠回りです。環境問題を解決する企業より現状、環境銘柄に投資すると謡うファンドの方が圧倒的に多いので、ファンド側に回るより環境ソリューション提供する企業に入るか起業するほうが、エコシステム的にはありがたいでしょう。学ぶべき他のより重要なスキルという意味では、研究所にいる技術や技術者とアントレプレナーおよび資金を繋ぐ仕事の方が、埋もれてしまっている環境技術を世に出すという意味で、難しいですがありがたい人材像です。

なお新卒でも資産運用会社は採用していますし、日本生命やフィデリティなどは、資産運用会社でのキャリアを志向する方には素晴らしいキャリア環境を提供するでしょう。

資産運用会社のアナリストをやっているうちにボーナスの額と仕事の楽しさ(バイサイドアナリストは、とても楽しいのです)に目覚め、そのままやめられずにずるずる行く先人の轍を踏まないためにも、当初の志と目的意識を忘れず3年で辞めるなど区切りを決めて入られることをお勧めします。(べつに資産運用の道を究められても、ご自身がお好きで適正があれば何の問題もなく、むしろ歓迎すべきことなのですが。)

”環境ファンド”はすでにたくさんあるが、あまり行けている投資先が少ない

環境ファンドに関しては、多くの環境問題に熱心な学生の皆さまから当セミナーに寄せられる御質問でもあります。ただしそのようなファンドは既に存在していますが、特にパフォーマンスがよいわけでもありません。

一部環境に優しい、エネルギー効率のいい商品を製造する企業、例えば燃料効率のいいダイキンや水効率のいいToToなどは資源不足の海外で大きく市場を拡大していますが、彼等は環境に優しい商品が実際市場拡大と利益向上に結び付いているから買われているだけで(尤も、国内の停滞に引っ張られて会社全体では停滞している時期もありますが)、環境にいいものを作っている、という褒めるべき理由でミューチュアルファンドが買っているわけではありません。

ファンドの中には環境にいい商品を作っている企業にだけ投資する、というファンドもありますが、中身を見てみると“環境にいい”とこじつけの理由であまり関係なさそうな会社も結構はいっています。

これは、環境だけに特化して、さらに利益が上がっているという基準で厳選すると、投資対象規模が極めて小さくなり、ファンドとしてペイしないことが挙げられます。

一言でいえば、環境金融市場は、資金の出し手のお金の方が、投資対象先の企業より圧倒的に多いのです。エネルギー分野の環境技術でベンチャーを立ち上げるなり、そのようなベンチャーに入るなり、そのような研究開発をする大企業に入るなり、大学の研究室に眠っているオタッキーな技術者と企業や投資家を結ぶ人材の方が、環境ビジネスエコシステムには圧倒的に不足していると言えるでしょう、

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