
ベイン出身者にPE志望者が多い理由は?
理由は明快だ。
① クライアントが大企業中心
② コンサルでもトップ3にいた誇り
③ ベインのPEプラクティスが業界随一
④ 大手PEファンドでなければベインを使えない
この構造上、自然と接点も外資大手に集中してしまうのだ。
よくある3つのNGパターンは?
① 「やりたいディールがない」
最も致命的なパターン。
PEの面接では必ず「どんなディールをやりたい?」と聞かれる。
それなのに、「アドバイスだけでなく実行も…」など誰でも言うような抽象的回答で終わるケースが多い。
「戦略を描く」フェーズから「資本で実行する」フェーズに移る以上、自分が関わりたい事業テーマや投資仮説を持っているかが問われる。ここが曖昧なままではPEでは通用しない。
② 「ブランド志向が強すぎる」
せっかく国内独立系ファンドの優良案件(キャリーを考えれば大手外資と遜色ない)があっても、
「やっぱりカーライルやベインキャピタルに行きたい」と外資ブランド至上主義に走る人が多い。
たとえば、アドバンテッジ・パートナーズの20倍キャリー、J-STARの早期案件参加によるキャリー機会など、実利を知らないままブランドで判断しているケースも少なくない。
「コンサル御三家にいたから、PEでも御三家へ」という謎のプライドが、転職チャンスを狭めているのだ。
③ 「LBOモデルが回せない」
これも非常に多い。
IBD出身でなければ未経験でも仕方ないが、
「3表連動モデルはできます」と言いつつ、いざテストしてみると全くできない人が多い。
よくあるミス例:
- キャピタルストラクチャーが非現実的
- メザニンの適正水準が理解できていない
- ディールフィーやレバレッジ比率がめちゃくちゃ
- Entry/Exitのバリュエーションが極端
せめて基本的な3表連動モデルを常識的に構築できるレベルには仕上げておくべき。
(ちなみに、ストロングキャリアではLBOモデル講習も提供している。)
「報酬・マインドセットの壁」がある
ベインで30歳前後なら年収2,000〜2,500万円クラス。
大手PEに転職してもベースが下がることは珍しくない。
ここで重要なのは、
「PEはJカーブのあるアセットクラス。ベースは下がっても、ロングテールでキャリーを狙う」
という投資家マインドを持てるかどうか。
実際、ストロングキャリア経由で複数オファーを得たにもかかわらず、
「2,500万円が1,800万円になるのは無理」と辞退し、結局、コンサル街道を進む人もいる。
しかし、その人がパートナー昇格できるタイプでない場合、
長期的にはキャリアの天井が見えてしまう。
【まとめ】
ベイン出身者がPE転職で成功するには、
- 「やりたいディール」を明確に描くこと
- ブランドではなく「キャリー」で稼ぐ視点を持つこと
- LBOモデルを“当たり前”にこなせるスキルをつけること
この3点を意識すれば、「戦略だけでは物足りない」人ほどPEに向いている。
コンサルの延長ではなく、投資家としての視座を持てるかが分かれ道である。













