質問
外資研修テキストを申し込んだ、国内で機関投資家として、LP投資をしているものです。お手数ですが、買わせていただいた教材の内容に関し、以下ご教示いただければ幸いです。
1 優先株とは上場企業の場合、
2. 優先株と普通株の違いは、優先株は配当が優先的に支払われるが、
3. いただいた研修資料で1つ、
4. p118スライド、マーチャントバンキングのページで出てくる(
5. 優先株は転換社債型新株予約権付社債とは違うのでしょうか。
回答
御質問ありがとうございます。以下に、端的に回答させていただきます。
1.優先株は基本的に、ちょっと財務的に困っていて負債をこれ以上積み増せないうえ、エクイティでは投資家がつかない会社に発行されます。公募で広く一般の投資家に募ることはほぼありません
2.優先株があるとき、株式への転換がされたときの株数で”希薄化後の総株数”を計算し、それで利益などを割ることで、”完全希薄化後EPS”を計算するのが一般的です。
転換される可能性が高い場合、それは株式になりますので、”転換されたときシナリオ”として、実質的に株主資本とみなされることもあります。逆に転換されず買い取り償却シナリオが濃厚なときは、負債として扱えます
3.LP投資家は、そのファンドのリターン最大化を求めます。これに対し上場されたPEファームへの投資家は、そのPEファームの短期的な株価上昇を求めます。すると、たとえばそのPEファームがA,B,Cという異なる複数のファンドを運用していた時、AファンドのLP投資家はAファンドのポートフォリオで有望な企業を、ファンド期間の10年間長期保有してリターン最大化を求めるかもしれませんが、上場されたPEファームの投資家は、次の決算発表の前に売却益確定したいというモティベーションがあるかもしれません。
このように、売却のタイミングや、何に注力するかなどで、利益のアラインメントがずれることが多々あります。
4・エグジットの際にGPがさらにフィーを徴収すると、そもそも毎年の2%水準のマネジメントフィーは何なんだ、というLP投資家からの圧力にさらされます。
それでもリターンが高いGPは、マネジメントフィーに加えてディール成功報酬をとったりすることもありましたが、いまは世界的にPEファンドの高額フィーへ低下圧力がかかっており、ディール成功フィーを別途GPがとるのは、ほぼなくなりました。
5.同じ、Convertible Bondとなります。
以上、ご参考いただければ幸いです。またバリュエーション関連でご不明な点がございましたら、いつでもご質問ください。それでは、失礼いたします。Strong Career運営事務局