日系証券会社がゴールドマンサックスに永遠に勝てない、3大理由とは?

日系証券会社がゴールドマンサックスに永遠に勝てない、3大理由とは?

人材の差、カルチャーの差、リーダーシップの差が大きい日系証券会社と外資金融、特にゴールドマンサックスとの違いについて論じます。

京都大学大学院 経営管理大学院 CKさんより質問

A.私が日本金融機関と外資系金融機関の違いということを考えた場合には、1蓄積されているノウハウの差、2会社の文化の違いにあるのではないか、と考えています。

1に関しては、ファイナンスの理論自体は日本の金融機関も高いレベルまで研究しているのだとは思いますが、それを実際の顧客のニーズや現実の商品まで落とし込むまでのノウハウに差があることが、外資系金融機関の強みなのではないか、と考えています。

また、2に関して、インターンや社員の方々と話していて感じたことは、日系と外資系では文化の違いがあり、結果を出すために猛烈に仕事に打ち込むことやそれに報いる責任と裁量、待遇を提供することで、優秀な人材が集まってきているのではないかと考えています。

今回セミナーでは、この認識が正しいかどうかということや入社後になって分かるような特徴があれば教えていただきたいです。

B.外資系金融機関の今後の展開
現在、日本のマーケットの伸びに比べて、アジアのマーケットの成長が著しいと思います。様々な金融機関の説明会でも、そのことが強調されているのですが、私は、そのことが直接日本を拠点とする金融機関の利益に直結しているとは思えません。

もちろん、アジア全体のマーケットの成長は、日本企業のアジア展開を加速させ、M&Aや資金需要は増えるのだと思います。

しかし、アジア全体を見回したときに、シンガポールや香港というアジアの中心になりうる国やマーケットが存在しているわけで、そちらを核に成長してしまって、日本が取り残されてしまうのではないかと考えることができると思います。

この考えが正しいのかどうか、また正しいとするならば、どのような方法や戦略で、アジアにおいて、日本を拠点とする金融機関が他の国や地域よりも利益を得ていったらいいのか、ということについてお考えを聞かせていただきたいと思います。

講師による回答

問題意識溢れるご質問ありがとうございます。
まず一点目ですが、蓄積されているノウハウの差というより、グローバルなトップタレントを惹きつけられるかどうかで金融機関のグローバルな強みは変わります。

日本国内だけで勝負するなら、日本語で守られているので野村が勝負できるのですが、世界に視野を広げると、野村の存在感はごく微々たるものです。

なおグローバルなタレント獲得競争では、リーマンショック前まではアメリカの御三家が争っていましたが、いまやゴールドマン一強で、あらゆるリーダーシップがゴールドマンにより発揮されています。

二点目の文化の差ですが、これは一点目と関連していますが、トップタレントを惹きつける文化を作れているかどうかが問題です。昔のようにお金を吊り上げるだけでは、優秀な人材を集めることができません。

どの投資銀行も働き方改革を受けて残業を減らしたり休日にオフィスにくる頻度を下げようとしたりしていますが、GSが女性登用を訴えだしたり、(アジア以外で)IPO案件企業の取締役に女性がいないと引き受けないなど、社会的に意味あることをやっている会社であるというカルチャーを掲げることで、優秀な人材を引き付けようとしています。

もちろん日系のような、ほぼ首にしない安定志向を好む優秀な人材もいるのですが、それでも優秀な人が稼げるだけ稼げるカルチャーのほうが、一部の優秀な人が、パフォーマンス挙げていない人の面倒をみる日本的社会主義的資本主義の会社より、世界的にはトップタレントひいてはノウハウ、実行力の差に繋がっています。

三点目ですが、これは止められない流れです。20年前はアジアと日本以外のアジアという分け方がされていましたが、いまはグレーターチャイナと、それ以外のアジアという分け方で、東京にあったアジア本部はシンガポールや香港に移りました。しかし、いまや日本は中国の三分の一のサイズにすぎず、また中国は5%で成長、日本は1%(カンフル剤てきな財政大盤振る舞いと金融緩和を続けても!)なのです。

そんな大局的なあらがえない流れの中、日本の金融機関も成長市場で稼げるように海外展開、買収、海外人材採用、現地化を進めなければならないのですが、いかんせん成長市場で存在感を発揮できている日本の証券会社はとくにありません。

どうしても、海外に進出した日本企業のお手伝いで終わってしまうことが多いのです。日系証券の生きる道としてはやはり、一国とは言え巨大な日本市場でどれだけ新たなニーズにこたえ、リーダーシップを発揮していくかが現実的な生きる道なのだと思います。

しかしながら一点目と絡みますが、2020年初頭に100億超えの超富裕層向け資産運用ビジネスをゴールドマンが強化、と出ていましたね。

このような新しい動きは常にゴールドマンサックスから出てくるところに、市場のリーダーシップを発揮する一社と追随するその他大勢の違いが明確に出ているように思います。

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