外資系資産運用会社へ転職の3大面接ポイント~ポストコンサルキャリア実例
私は戦略コンサル出身で、その後大手通信会社の戦略企画室にいました。
現在MBAの二年で来年からバイサイドの金融機関を目指しています。
面接では株式投資のケース面接が出ると聞いていますが、私は金融機関や株式投資の経験がなく、勘所が掴めません。どのようなポイントに気をつければよいでしょうか。
講師による回答:端的に市場コンセンサスとの違いを、株価に大きな影響を与えるファクターにつなげて述べよ
コンサル出身が気をつけなければならないのはまずもって、お仕事柄癖になっている200ページの大レポートをイメージしながら、フレームワークがぶつぶつ、、、とか言ってる場合ではないということだ。
ファンダメンタル分析を生業とするバイサイドファームへの転職を志すとき、株式投資のアイデアを論じるときは端的に、自分の予測と市場コンセンサスの差を①経営環境のマクロ ②戦略・行動評価 ③それが業績として財務諸表にどう反映されるか
を話さなければならない。
資産運用業界では一社あたりのレポートは所詮数ページ、踏まえるべきポイントも以下のポイントに凝縮されるので参考にして欲しい。
1.その会社の業績を左右する基本的な経営環境はどうか。
例えばオイル採掘エンジニア会社ならば、オイル価格の動向で将来の業績が大いに左右されるし、日本全国で展開する大手小売ならば、日本経済の消費動向が問題となってくる。
銀行ならばイールドカーブの動向が重要だし、海運なら輸送レートの先行きが気になるところだろう。
収益が二桁で伸びると分かっていても、その企業がおかれる経営環境の勢いが悪化すると見られれば、個別銘柄の利益など関係なく、関係セクターの株は売り浴びせられる。
ファンダメンタルだけみていればよかったコンサル時代と異なり、バリュエーションに影響を与えるそのセクターのマクロ環境について方向感を持っていなければならない。
2.PL,BS,CFの財務諸表について議論しておかなければならない。
まずファンダメンタルに関して言えば、ROEは拡大するのか縮小するのか。
それは資産回転率、マージン、レバレッジのどの要素が肝心になってくるのか。
いちいちデュポン分析しなくても、例えばトップラインはどれくらい伸びるのか、マージンはどれくらい拡大/縮小するのかくらいは感覚値を持っておきたい。
3.あなたの予測が世間一般のコンセンサスとどのようにかけ離れているのか
これが特に重要である。
世の中の予測とあなたの予測が一緒なら、別に貴方の判断がマーケットに勝てる要因にはならない
ただこれらの議論が重要になるのは、株価がEarningで動く株に関してのみである。
どういうことかというと、 世の中の株にはアーニングの何倍、みたいな形で動く株と、アーニング関係なく、前出の経営環境のIndicatorがどのように動くかで、アーニングに関係なく連動する株も多い。
理不尽な話なのだが、資源株は資源価格に、不動産株は不動産価格動向に、というよりその動向に対する期待によって株が乱高下するものなのだ。
よってあなたが例えば資源関係の株について議論するなら、なぜ世の中の観測よりあなたのオイル価格への予想、亜鉛価格への予想があたるのかを説得力もって説明する必要がある。
世の中のコンセンサスより利益が10%高い、、、とかいうノンビリしたことをいってる場合ではないのだ。
ただし総じてそんなもの予測できるわけ無いので、もっともな理由をいって、これらの株に手を出さないように薦めるのも一つの議論だ、、、というか私ならそうする。
PLのみならず、バランスシートとキャッシュフローのポイントも論じる準備を
さて、話を戻すが、総じてPL(つまり、売り上げおよびマージンの動向) BS(つまり、主にネットデットが時価総額に比してどんな水準か。
もしくはネットキャッシュが時価総額に対してどんな水準か)。
そしてキャッシュフロー(主に追加資金調達がエクイティで起こらないかどうか、今後の設備投資計画など資金需要がデットで調達するのか、それとも公募増資を考える可能性があるのか。
また株主への配当、自社株買いなどの還元プランなど)をチェックして、投資へのキャッシュリターンを考える。
、、、など等と、バイサイドでの面接で出される株式投資ケース面接はいくつかの抑えるべきポイントがあるわけだが、より詳細な内容は、当サイトの無料質問フォームなどで、strong careerで担当の講師と直接質問してみてほしい。