講師Q&A 「コンサルMAと投資銀行MAの違いは?」
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講師Q&A 「コンサルMAと投資銀行MAの違いは?」

今日、M&Aは投資銀行に加えコンサルも担当している。確かに、そのビジネスモデルを見ればコンサルMAが優れている場合もある。しかし、資金調達が絡む場合、やはり投資銀行の存在が不可欠となってくる。
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StrongCareer編集部

慶応大学理工学部Nさんより質問

戦略のコンサルでは今、M&Aによる成長戦略やM&A後の統合マネジメント関連のプロジェクトが増えていると聞きます。

私が思うに、こうしたビジネスは投資銀行でもやっていて投資銀行の方が資金調達なども含め総合的にサービスが提供できると思うですが、このような業務において戦略のコンサルのニーズがあるのはなぜですか?

講師からの回答

よくある誤解

“実行を伴わない、第三者的ご意見番としてはコンサルのMAアドバイスも有り。しかしエクセキューションが絡むと投資銀行の出番”

たまにこのような曖昧な業務への誤解が、あなたの志望動機に悲劇的なミスマッチを生みがちなので、答えることにする。

まず今日、事業会社は社内にバンカー出身者などのMAチームを抱えてることもあり、時には投資銀行を仲介せずに合併が成立することもある。

このとき、戦略コンサルにフィージビリティスタディなども依頼する。

あとは投資ファンドがお金を投資する前に、その企業の詳細なファンダメンタルをコンサルに2ヶ月3千万とかで徹底調査を依頼することもある。

(このとき、あなたのコンサルファームの出身者がこの手の仕事をたっぷりくれるファンドに転職したりすると、コンサルファームもおかげで潤う。ユニゾンからマッキンゼーに依頼が多いのもその一例だ。)

投資銀行で発生するエージェンシーコスト

さて、投資銀行に相談すると、彼らに案件を実行させる必要があり(もし実行するなら、の話だが、、、)、巨額のフィーも発生するが、コンサルだったらピュアにアドバイスさえもらって3ヶ月4人貼り付けて7千万、とかのフィーを払えばそれで済むわけだ。

投資銀行に頼むと利益相反の恐れもある。
つまり投資銀行はこのディールはやめましょう!というインセンティブは働かないため。ビジネスモデルからして、エクセキューション金額の数%をもらう、というシステムである。

何が何でも案件を実行させて、とにもかくにもフィーが欲しい-これこそまさに、MAの70%以上が企業価値を損なう、と言われる本質的原因だと思う。

無理に案件を成立させるインセンティブのないコンサル

しかし別に“実行フィー”が発生するわけでもないコンサルならその分、第三者的なご意見番としてそれなりに役に立つこともある。

またMA後のポストマージゃーコンサルも、コンサルタントの仕事である。
基本、ビジネス戦略からオペレーション、組織に絡む問題が発生するため、投資銀行がこれらに対してアドバイスできることは少ない。

コンサルのエージェンシーコスト

かといって、コンサルの分析結果が常にあてになるとは限らない。
というか、結構な確率で使えないレポートも多い。
これは、コンサルはその数ヶ月間のプロジェクトの間、直接のお客である経営陣を満足させてお金をもらうことを総じて大切にする人も多いからだ。

株主利益とかは眼中になく、ファイナンスの知識がない場合も結構あるので、ろくでもない、“ストーリーベース”の、数値的裏付けのない話で終わってしまうことも多い。

投資銀行にしかできないMA

ではどんなとき、コンサルには頼めないディールになるのか。

例えば資金調達が絡んでいたり、(つまり投資家とのアクセスが必要だったり)、ターゲット企業ないし、売却候補先の企業との折衝だったりすると、つまり調べるだけでなくM&Aに絡む資金調達などのエクセキューションが絡んでくると、専門的な企業価値評価や法律的な交渉事項は投資銀行でなければできない。

コンサルにも投資銀行でこのような経験をした元バンカーがいたりするが、これらの業務は投資銀行の組織力が無ければいかんともしがたいものである。

(そもそも投資家に売ったりするには諸々の証券法規制をクリアしている必要があるのも言わずもがなだ。)

またいざ売却交渉になったりすると、コンサルが分厚いテキストで学んだ超詳細な理論的企業価値評価手法は、マーケット慣行からかけ離れた異言語であることも少なくない。

大体、CEO同士で“とにかく、これくらいの値段でやって!”というところを落としどころに、数字をえっちらおっちらいじくる企業買収の現場を一度ご経験なさったほうがいいのではないか。
(MAを仲介する某大手著名会計事務所のパートナーも、私に同じようなことを言っていた。)

徹夜で勉強してきたリアルオプションとモンテカルロシュミレーションを披露しつつ、統計的に有意でない謎の回帰分析を振りかざすのだけは止めて頂きたい。

とにかく、コンサルの志望動機で“MAや企業価値評価をやりたいんです!”などと勇ましく言わないことだ。
トータルのケースの中、これらに関連するのは決して多くなく、それらに貴方が配置される可能性も輪をかけて低いだろう。


PS
なおこの不況で投資銀行のM&Aのポストが激減する中、会計系コンサルファームや、最近実績を伸ばしている独立系のGCAサヴィアン等は中小型のM&Aも扱い経験を積むには魅力的な選択肢かもしれないので、ここで紹介しておく。




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