ボスコンとベインの違いとは
コンサルファームごとの違いを聞かれることが多いのだが、”ファームの違いを論じる目的次第”で、”何が違うか”の意味が変わってくるだろう。
第一に得意分野だが、もしPEのデューディリジェンスをたくさんしてPEに行くチャンスを増やしたいならベインが強い。(実際最近も、私の後輩がベインからMBA派遣されて、帰ってきたらベインキャピタルへの転職を遂げた。)
第二に戦略フォーカスと常駐戦略の違いがある。ベインは常駐案件ではなく戦略特化型やPEのデューディリジェンスが多い。これに対しボスコンの方は客先常駐プロジェクトが多い。これに対し、ファームによってはLEKのように戦略に特化し、エクセキューションの実行には関与しないファームも厳然と存在する。
第三に国際性だ。当セミナー講師陣の中でベインとボスコン双方で働いた講師のコメントをもとに言えば、ベインの方が相当インターナショナルでボスコンはローカルな雰囲気が強い。
国際色の強さに関してだが、彼女は両社のヨーロッパオフィスで働いたのだが、もっといえばフランスオフィスなのだが、ベインはグローバルプロフェッショナルが多かったのにたいし、ボスコンはいかにもフランスというカルチャーのコンサルタントが多かったという。
これは日本でも同じで、ベインは海外からのエクスパットが多い。(たしかにBCGの東京オフィスは外国人比率が多くない)ちなみに私のベインの友人は東京オフィスでヨーロッパから来ていたエクスパットコンサルタントと社内恋愛して国際結婚したが、このようなケースも珍しくないという。
トップティアのコンサルファームは、総じて人材育成に非常に熱心
コンサルティングの仕事はその国の言語ができないと話にならないので、外国人プロフェッショナルは即戦力というよりトレーニング的色彩も強いのだが、この点ベインは人材の育成に非常に熱心である。(ちなみにマッキンゼー社員は特に欧米オフィスの社員に関し、社内研修の機会の豊富さに対する満足度が非常に高い。)
ちなみにインド人でベインのコンサルタントをやっている友人によれば、リーマンショック後、多くのコンサルファームが人を減らした時もベインは解雇せずに、一時的に2年なり、MBAに行くのを奨励し、学費もスポンサーしたのは不況期における企業の社員に対する対応としては異例の寛容さである。
トップティアの人材を厳しい面接で選び、その後社内トレーニングで投資してきたのに不況だからと言って放出するのはベインにとっても損失で、仕事が減っているのは一時的なことだからその間MBAに行くのをファームワイドで奨励し、スポンサーしたのだ。
MBBに関してはどこも人材教育に熱心であり、この点マッキンゼーをはじめ、極めて満足度は高いといえるだろう。