某大学某学部男性の方より質問
学歴フィルターの詳細を教えていただけませんでしょうか?また、低学歴だが能力のある学生が投資銀行/戦略コンサルの内定を取るために取るべき戦略を教えていただけませんでしょうか?
私は○○大学に在学しています。いわゆる低学歴であり、ネット上の噂・周りの人の話では「投資銀行/戦略コンサルはまず無理」と言われています。
しかし、学生をfact baseで評価する場合、学歴を評価するのも合理的ですが受験期の1年程度の出来不出来よりも大学生活4年間で何を達成し何を学んだかのほうに重きを置いたほうが適切な評価となるのではないでしょうか。
私は大学受験に失敗し第一志望に合格できませんでした。
しかし、浪人はせず現役で大学に入学し大学生活を必死に努力することで挽回しようと決めました。
それが社会に出る時期を遅らせずに挽回できる唯一の方法だと考えたからです。
もちろん自分が、一度レースに敗れた再チャレンジ組だという認識は持っています。
私は大学生活、出来る限り自分の価値を高め続けました。まだ至らぬところは多々あると思いますが、今も努力を続けています。
低学歴の人間が高学歴の人間に勝つには、彼らに対して圧倒的な力の差を持っていなければならないと思います。
投資銀行/コンサルの新卒採用者が学生にどのような能力を求めているのかを御社のセミナーではっきりさせて、残された時間をそれに費やしたいと思います。
ひたすら能力を磨くというこの私の戦略は間違っていますでしょうか?
もし間違っているのなら、低学歴の人が外資投資銀行/コンサルの内定を取るため(確率を上げるため)の効果的な戦略を具体的に教えていただけませんでしょうか?
講師からの返答
回答する前に申し上げるが、私はあなたのような人を応援し、激励したい。
たかだか18歳だか19歳だかの時に受けた、旧態依然としたつまらないテストで、ビジネスで成功する適性を図れるとは到底思えない。
あなたがおっしゃるように大学時代に主体的にいろいろ取り組み、リーダーシップや人を巻き込む能力を身に着けた人、また誠実で正直な人の方が、あらゆるビジネスでリソースを集めて成功するものだからだ。
少なくとも世の中の商学部は、このような特性を図れる入試テストに変えるべきだと思うが、以下ではご質問の主旨に沿って直接答えよう。
ズバリ、「ひたすら能力を上げる戦略」というのは間違っているかどうかという問いだが、これは能力の定義と、それがどれくらい上がっているのか、また志望企業への内定獲得に方向性があっている成長なのか不明なので、質問が適切ではない。
よって以下ではより正しい質問設定として、「コンサル面接通過率を上げるために、今から出来ること」を解説しよう。
現実問題、MBBに関しては、海外一流MBAでも挟まないと、現状では相当可能性は低い。賢い人はいっぱいいる、お客に出すメンバー商会では常に東京大学法学部 ハーバード大学MBA etc etc,,,というレジュメが添付資料を埋め尽くす。
しかしながらデロイト、PWC、KPMGなどのビッグ4総合系ファームだと、毎年各社で100人規模で新卒採用するので、MARCHや同志社、立命館の出身者も入社されているので、まずはこの辺りを狙うことになるだろう。
さて、短期的に面接で合格率を高める方策だが、これはインターン経験を増やすのが効果的だ。中でも面接先の志望動機を証明するような経験を積むことが望ましい。
金融であればフィンテックスタートアップにタダ働きでもいいから働かせてもらって、経験と話すネタを増やす。コンサルであれば、小規模ブティックファームでもいいし、ないしどんな会社でもバイトなりインターンなりを経験し、業務を改善したりチームを巻き込んで業績を改善させる経験を積もう。
そして人に動いてもらって組織の価値を高めるのが自分に合っていると実感しました、などという話につなげるのも、オーソドックスなやり方だ。
ないしアカデミッククレデンシャルを強めるという意味では、別にMBA行かなくても、その点数を参考資料に提出して、「大学受験は頑張らなかったけど、基礎的学力は高い」ということを示すことだって可能だ。必ずしもこれが効くとはいわないが、将来MBAに行くときに出願できるので、とっておいて損はないだろう。(一回受験料が300ドル近くするが)
新卒のレジュメにも、GMAT730点とTOEIC910点、CPA等の資格は、貴方の大学名を補ってくれるであろう。
今回落ちてもめげてる暇などない。
コンサル業界が巨大化してコンサルの希少価値がすっかりなくなりつつあるこのご時世、あなたが学びたいことが本当にコンサルでしかできないのか、よりよいオプションやセカンドベストは何なのかと視野を広めながら、今から自分のできることを最大限頑張って欲しい。
PS なお、投資銀行の株式セールスとかは多少ぱっとしない大学でも面接のパフォーマンスがよくて英語が喋れれば、なんとかなるケースも偶にある。そこから二年くらいでほかの部署なりコンサルに中途でアプライするのも手であろう。
あと外国人で英語ぺらぺらなら、留学先の日本の大学がイマイチでも結構内定してたりする。投資銀行は部門によっては学歴不問なので、マーケットサイドの職種を当たってみるのをお勧めしたい。