投資銀行は猛省せよ!~投資銀行部門間連携の実態、、なんて聞いてる場合ではない?

投資銀行は猛省せよ!~投資銀行部門間連携の実態、、なんて聞いてる場合ではない?

IBDの部門間の連携状況についてご質問をいただきました。これに対し、お答えはしていますが、「そんなことを聞いている場合ではない」という業界の状況について、論じます。

◆Question (早稲田大学 商学部)

IBD内にあるカバレッジ部門やプロダクト部門同士がどのように連携してシナジーを創出しているかを教えてください。 またIBDと、ECMやDCMなどのキャピタルマーケットとの連携があると思いますが、どういった連携がなされているのか教えていただけますでしょうか?

◆Answer 外資金融部門間の連携に関する回答~もっと大切なのは、業界がいかに変わってきているかということ

IBDは各セクターとプロダクトチーム(IPOやオファリングを担当するECMや、MAチーム等)に分かれています。多くのIBではアナリストプール制で、いろいろなセクター、プロダクトを経験できます(単に稼働率を高めるための制度ですが)。

メリルリンチではやたらと、この”様々なチームと働ける”を人材採用時の売りにしていますが、正直なところ、それで「だからこそメリルだ!」などと志望する人はいないのに、リクルーティングチームのセンスがいまいちですよね。

他にもっと「だからこそこの変曲点にある業界で、ゴールドマンを抑えてうちを選ぶ理由!」というのが打ち出せない苦しさを、逆に感じてしまいます。

さて、連携ですが、カバレッジチームが営業で、顧客を獲得したら、そのエクセキューションをMAチーム、ECM, DCMといったプロダクトチームが実行します。営業段階からともにピッチをすることも多々あります。

具体的に言えば、キャピタルマーケットチーム(ECMやDCMなど)は、IBDのカバレッジバンカー(営業担当)とともにクライアント企業に営業しに行くこともありますし、実際に資金調達することになったりIRの仕事があれば、IBDと密接に協業します。

なおキャピタルマーケットチームで長くいすぎると(30中盤など)、あまりつぶしが聞かない仕事なので、その後の転職に困ります。30前後で人生を見つめなおして転職する人も多いです。

MAは結構つぶしが聞くので、その後のキャリアの幅が広がります。(かといって30超えてずっとそれをやっていると、転職が難しくなるのは言うまでもありませんが)

末筆ながら、ここからが本コラムの本番です。余計なお世話ですが、キャリア選択を考えるときに、こんなことを考えている場合ではないです。

いまは外資金融は、2000年初頭の優秀な人が大きなアップサイドを求めていく業界ではなくなっているからと、その業界全体のカルチャーが言うならば狂っており、人を不幸にする邪悪なマネーマシーン製造機のような会社も存在するからです。

まずビジネスの機会に関していえば、外銀が高値の花だったあのころからはや20年、今や規制が増え、アップサイドが狭まり、日本からアジア太平洋のコントロール機能が香港、シンガポールに移り、日本オフィスは縮小され、ベテランの中堅、シニアがつっかえている状況です。

業界全体がフィンテックの攻勢に押され、また業務の多くがAIに代替されていきます。このようなときに、のんきにIBDとキャピタルマーケットの連携の実態を調べている場合ではないです。

今問うべくは、このピークを過ぎた変換点にある外資金融に本当にはいりたいのか、それはなぜ入りたいのか、そして何を得てから出ていくのかというエグジット戦略を再度自問されることをお勧めいたします。

次にカルチャーに関して論じます。私は外資系投資銀行のカルチャーは、心理的危険地帯そのもので、うごめく社内政治と過酷な労働条件、傲慢なエリート意識、人を人とも思わぬ解雇姿勢、買収と合併を繰り返したカルチャーの混乱と一層の社内政治闘争などなど、反省材料だらけの業界だと思っています。

金銭報酬以外は人を不幸にする要素だらけの邪悪な業界カルチャーを長年当たり前のように受け入れてきました。

その間、さらに高い報酬水準でさらに優秀な人を、心理的安全地帯と人を大切にするカルチャーで集めてきたグーグル一社の時価総額が、投資銀行業界全体の時価総額の和より大きいことを、投資銀行業界は真摯に反省すべきでしょう。

多くの人を不幸にした業界でした。投資銀行各社は痛切に反省し、カルチャーや採用方法、待遇、社内価値観を変えないことには、今後も優秀な人材の流出と採用の一層の困難化は避けられないことでしょう。

採用の時だけハッタリをかまして雇ったところで、いまやすぐにどうせ転職してしまうのだから、今の愚かな採用慣行を変える必要があります。

就活生・転職志望者に正直にどんな人が向いてなくて、どんな人がクビになっているのか、この情報こそ開示すべきです。20代そこそこの前途ある若者を大量に雇っては大量に解雇して、自尊心やレジュメに傷をつけることを、なんとも思わない時代錯誤の感覚を反省すべきです。

当サイトには現役の外資金融プロフェッショナルが多く、PEやスタートアップCXOポジションへの転職相談に訪れられますが、今新卒ならまずいかない、と異口同音に語られている方も多いのです。

もちろん中にはゴールドマンサックスのように新規領域に積極的に投資して、新たな機会をとらえている企業もあるにはあるのですが、総じて縮小するパイを奪い合う壮絶な社内政治に苦しむ人も、数多くいることを理解しておきましょう。

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