CLSAキャピタルパートナーズへの転職(後編):転職後に学べることとは?

CLSAキャピタルパートナーズへの転職(後編):転職後に学べることとは?

日本有数の歴史とトラックレコードを誇る、CLSAキャピタルパートナーズ。4号ファンドをわずか4か月で調達完了し、募集金額の3倍に迫る需要を積み上げた。国内最高水準のリターンを連続して達成する中、CLSAグループからの独立も決まった同社は、中長期的にファームの経営を担っていく優秀な人材を積極採用している。以下では前編に引き続き、代表パートナーの清塚徳氏に話を伺った。(写真は、清塚氏のファミリー、アミちゃん)

CLSAキャピタルパートナーズへの転職後に学べることとは?~ハンズオンを超えた、ボディオン投資の実態 

(前編はこちら

CLSAキャピタルパートナーズ転職後に経験できる仕事の3大特徴とは?

Q:清塚さん、後編では御社に転職後のプライベートエクイティ生活についてお伺いします。日本のプライベートエクイティファームも随分数が増えましたが、御社に入社した方は他のPEファームと比較して、どのような経験ができますか?

A:当社での成長機会を3つあげるとすると、1つ目は、多忙だがライブ案件に満ちているということです。

ポートフォリオが15件あり、多ければ年間4件もの投資を行なっています。デューデリは年間8~10件ほどになるかと思います。

PEのプロフェッショナルとして最悪なのは、案件がない、奉仕ができないということでしょう。ポートフォリオを持っていない、自分のトラックレコードを積み上げることができない状態が続くのは苦しいものです。

一方、当社は人手不足で困っているほどなので、ライブな経験が入社1日目から積めるというのが特徴で、若手でも良質なポートフォリオに入っていける可能性が高いです。

2つ目は、ヒエラルカルな組織運営をしていないということです。本人にやる気さえあれば、どんどんチャレンジできる環境にあります。

3つ目は、当社ではエグゼキューションとポートフォリオを分けておらず、オリジネーションからエグゼキューション、モニタリング、エグジットまでの経験が一気通貫でできるということです。

さらに、我々はハンズオンを超えたボディオンを自称するほど、積極的に投資先と関わります。投資先に一定期間駐在し、経営改革や上場準備等を支援する経験が若くしてできます。


コンサルやIBアドバイザリーの出身者からは特に、MAのプロセスは手伝えたし、新戦略のアイディア出しもできたが、エグゼキューションができていないのでPEを志望するという声を聞きますが、我々はまさに、実行のための組織であると言えます。

エグゼキューションへのハンガーを持っている人は、入社後、高い確率でそれを満たすことができるでしょう。

CLSAキャピタルパートナーズに転職後、フィットが無くて向いてない人の特徴とは? 

Q:御社は、メンバーの在職年数が長いことで有名なファンドですが、入社したはいいものの活躍できなかった方の特徴はどのようなものでしょうか。

A:最近はキャンディデイトの方もPEビジネスをよく理解して入ってくるので、ミスマッチが起きておりません。

ファンド立ち上げ当初は採用のノウハウがなく、多忙で十分に時間がとれず、ポテンシャルだけで採用した結果、失敗もありました。

現在は、採用コミッティーがあり、採用プロセスも確立しています。

リファレンスチェック、モデルテスト、英語テストなど一通りの適性チェックをしたあと、ある程度の人数でインタビューの上合議で採用を決定しているので、お互いに失敗しにくくなっています。

我々は腰の低い外資ファンドを自称しています。そして先ほどお話ししたように積極的に投資先に入り込んでいくので、そのようなマインドを持つ人は適性が高いでしょう。

CLSAキャピタルパートナーズの転職選考過程で重視されるポイントとは?

Q:清塚さん、以下はPE業界への転職志望者が具体的に知りたいところなのですが、御社の採用において重視するポイントを教えてください。 

A:着眼点としては、どういう経歴で、どんな戦略を持ってどんな経験を積んできたのか。

またどういうキャリアビジョンを持っているか、過去のトラックレコードとアラインするビジョンを持っているのか、当社に期待することがそれらと一致するのか、などです。

プライベートエクイティ転職に必要なLBOモデルテストのポイントとは?

Q:金融未経験者が最も心配する、選考プロセスでのLBOモデルテストは、御社ではどのようなものでしょうか。


A:課題のイメージとしては、大手上場会社の決算書を3~5期分お渡しするので、向こう5年間における戦略を策定した上で、成長シナリオを財務三表で説明してください、というものです。

特に制限は設けず、何を変数とするかも自由です。

Q:ここをさらに突っ込ませてください。御社のLBOモデルテストの採点基準について教えてください。

財務三表が連動していることや、シナリオ分析、つまり金利や価格を変数とする基本的なシュミレーションができるかどうかということでしょうか。

私はいつも思ってきたのですが、このLBOモデルの不出来だけで落としてしまうと、潜在的な人財プールを狭めている可能性もあるのではないかと・・・

A:投資銀行の出身者と、コンサルまたは事業会社の出身者に対する期待値は当然違います。

前者に対してはモデルの完成度を評価します。IBD出身できちんとしたモデルを作れない人は、しっかり勉強して仕事をしてこなかったことが露呈してしまいます。

一方、後者については、モデルそのものの完成度よりも、戦略策定能力を重視します。戦略に基づく調達方法や資金動向を議論し、基本的なところは理解しているという判断ができれば、モデル自体は不完全であっても合格としています。

店舗型ビジネスの企業の例で言えば、今までとどう違う店舗を出すの?と質問を投げかけ、大型店舗中心型から今後は地方で中小型店舗を展開する、効率はちょっと落ちるけどその分期待できる効果として・・・といった形で議論していきます。

店舗数の増加なしに売上が増加するなど、常識論から外れる場合はちょっと難しいかなと思います。

CLSAキャピタルパートナーズに転職後、オーナーやパートナーに昇格できる道筋づくり

Q:御社が日本有数の実績とトラックレコードを誇るPEファームであることに加え、外資系の金融機関傘下から独立を果たされる変革点にあるファンドであるということは、数あるファームの中で御社を志望する理由にも繋がると思います。


御社の独立時期や、独立によって期待される変化について教えてください。

A:我々は「汐留パートナーズ」を設立しました。4号ファンドでは、ファンドの運営主体であるGPの持ち分を従来のCLSA100%から50%に落とし、汐留パートナーズを50%とするジョイントベンチャーの形をとっています。

現在でも実質的には独立系ファンドとして運営されているものの、形式上はCLSAの下に設定された“キャプティブファンド”となっています。

独立により、国内のマネーのみならず、これまでキャプティブを理由に投資を敬遠してきた海外の一流投資家(大学財団や超富裕層財団など)からの資金流入の可能性が高まりました。

また、独立の最大の狙いは、参画メンバーがオーナーやパートナーに昇格するための道筋を作ることです。

単なる雇われのマネージングディレクター止まりではなく、ファンドの経営者を目指せるということは、将来有望な若手の参画や、持続可能な組織運営を目指す上で重要だと考えています。

Q:清塚さんありがとうございました。グローバルスタンダードで見てもトップティアのリターンを誇り、強力なLPバックアップと信頼を得られている御社が独立する過渡期で御社に入社する機会は、非常に魅力的だと思います。

多くの候補者からレジュメが送られてくるかと思います。中には、私のレジュメも混ざっていたりして。。。

なおこのインタビューの写真は、清塚さんが溺愛されている、トイプードルのアミちゃんで行かせていただきます。本日はありがとうございました。

A ありがとうございました。

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